東海支部の活動について

新聞掲載記事

更新:2007/12/14

日本知的財産仲裁センターについて

【日本知的財産仲裁センターについて】
 ・弁護士と弁理士による相談・紛争解決」

 日本知的財産仲裁センター(以下、「センター」)は、日本弁理士会と日本弁護士連合会により設立されたADR*(裁判外の紛争解決)機関です。本センターの最大の特徴は、弁護士と弁理士が共同で知的財産に関する紛争解決に当たることです。センターの主な業務である「相談」、「調停」、「判定」などを以下に紹介します。(*ADR=Alternative Dispute Resolution)

【センター相談について】
 ・気軽に専門家と相談

 知的財産に関する問題やトラブルが発生し、相談をしたい、専門家がわからない、というようなときには、センター相談を気軽にご利用下さい。相談は、センターに登録されている専門担当の弁護士・弁理士によって行います。相談案件の種類とともに事前に予約受付をして下さい。
相談料は、1名の相談員で1時間までは10,500円です。相談の内容を簡潔にまとめた「相談記録」(52,500円)を作成することができます。


【センター調停について】
 ・乗り降り自由、柔軟な調停
 実際に当事者間にトラブルが発生した場合、センターに調停を申し立てて解決を図ることができます。センター調停は、調停人が紛争当事者に解決案を示す等して、和解による解決を図る手続です。原則として弁護士1名、弁理士1名計2名の調停人により調停手続を進めます。
 調停手続は、当事者双方の調停によるとの合意がなければ成立し得ない手続です。調停の進行中にあっても、調停による解決を望まない場合はいつでも不調にすることが可能です。調停は乗り降り自由な手続です。
 また、申し立てについても、例えば請求金額を必ずしも特定する必要はなく、「適切な補償を求める」という形のばくっとした申し立てをし、話し合いによってその額を決めていくということも可能です。手続についても、裁判のような厳格なものではなく、あくまでも話し合いにより柔軟にすすめられます。
 さらに、センター調停は非公開で結果も公表されないので、企業の機密や他人に知られたくない案件(例えば職務発明の対価紛争等)に適しているといえます。その他、最近の知財裁判では、権利無効の反論により権利者が思わぬ不利益を受けることがありますが、調停を利用すれば、このような危険を回避し、当事者双方が納得できるスマートな解決を図ることが可能です。
 なお、調停費用は、申立手数料が5万円、1回の期日手数料が各5万円 (双方)で、和解成立時には各15万円 (双方)がかかります。その他の費用、及び減額の特例等についてはセンターのホームページをご覧下さい。


センター判定について
 ・権利範囲属否の判定と無効判定
 対象物が知的財産権の権利範囲に入るのかどうか等について専門的な判断がほしい場合があります。センターが行う判定には、対象技術(あるいは意匠、標章)が権利範囲に属するか否かを判断する「範囲判定」と、特許等の権利に無効事由があるか否かを判断する「無効判定」とがあります。
 判定は申立人単独でも可能で、この「単独判定」の場合には、判定結果は判定申立人以外に通知されません。センター判定の申立は取下げ可能で、目的と異なる判定結果の受領を望まない場合には、取下げを行うことができます。
 判定の基本費用は、単独判定の場合で31万5000円です。その他の費用等についてはホームページをご参照下さい。


日本知的財産仲裁センター名古屋支部運営副委員長
弁理士 後藤 憲秋