東海支部の活動について

新聞掲載記事

更新:2010/01/29

日本弁理士会東海支部の活動

 東海支部の平成21年度事業の定例事業は、各副支部長の監督の下、各委員会の委員長の指揮による委員の努力に加え、東海支部の会員の協力によって、例年通り順調に遂行されています。平成21年度の重点事業の進捗について、以下ご紹介します。
 平成21年度は、一昨年前半好調であった東海支部地域の企業は後半一転して不調となり、21年度は一層深刻な状況になることが予想されたことから、かかる現状を回復するための支援事業と、中小企業の支援事業を促進しました。

A.企業の現状回復支援事業

 一昨年後半の米国の金融危機に端を発する世界的経済危機により、輸出関連企業が多い東海支部地域の企業は大きな打撃を受け、存続の危機に直面している企業もあり、かかる現状を踏まえ、そのような企業がこの現状を回復するための一助となる即効性のある支援事業として、以下の事業を行いました。

1.弁理士の日記念イベント【平成21年6月27日(土)】
 7月1日が弁理士の日であることを記念して、6月の第4週の27日土曜日に全国一斉無料発明相談を含む記念イベントを行いましたが、その中でも平成21年度の重点事業として以下の二つの事業を行いました。

・知財セミナー第2部
 「中小企業の成功事例解説」-成功企業は、知的財産権をどのように使ったのか-と題して、弁理士が成功している中小企業を直接訪問して、聴き取りを行い、その結果得られた成功の秘訣を紹介しました。
・知財セミナー第3部
 「弁理士劇団による寸劇」-教えましょう!知的財産権を活用して不況から脱出する方法-と題して、弁理士が劇団員となって演ずることにより、自動車メーカーからの受注が激減した中小企業が、知的財産権および特許情報並びに知財ツールを活用して、新規にスポーツ分野に進出して業績を回復する例を紹介しました。

2.休日パテントセミナー【平成21年11月21日(土)】
 休日パテントセミナーは、9月12日の第1回から翌年の2月までの間に月2回のペースで開催しており、テーマおよび講師は毎回異なる形で10回行なっており、第5回は今年度の重点実施事項関連の以下のテーマで実施しました。

・1部 成功事例紹介
 文献情報に掲載されている成功事例を支援委員会の委員が分担して収集し、事例毎に背景・要因とそれに対する対応内容について整理したものについて、セミナーでは主として危機的状況を克服した成功事例においては新製品および新技術開発、新規事業・事業の多角化、自社技術の応用発展、開発関連、取引先開拓、経営改革、コスト低減等を強化した事例を紹介し、知的財産を活用して成功した成功事例においては大手の知財重役OBを招いて知財戦略策定および実施、特許、意匠、商標出願の強化および権利取得した事例について紹介し、約50事例を紹介しました。
・2部 中小企業の成功事例紹介
 -苦境時の対処例と事業展開例について-と題して、弁理士が成功している中小企業を直接訪問して、聴き取りを行い、その結果得られた7社における成功の秘訣の「侵害訴訟がきっかけ」、「大学からの技術導入」、「事業の多角化」、「人脈の活用」等を紹介しました。

B.知財情報の収集と提供、ポテンシャルアップ、知財制度の検討

 知的財産制度検討委員会を新規に立ち上げ、特許部会と意匠・商標部会に分かれ、月1回のペースで会合を開き、弁理士会本会の特許委員会、意匠委員会、商標委員会において入手した知財情報を収集し、収集した知財情報の中から会員にとって有効な情報を選択して東海支部ニュースに掲載するとともに、特許部会は明細書のサポート要件関連の判決を収集して委員が分担して検討しており、レポートに纏めて発表会を開催する予定であり、同様に商標部会でもレポートに纏めて発表会を開催する予定であります。
 以上が平成21年12月迄に実施した事業ですが、以下は平成22年3月末迄において予定している事業を紹介します。

C.知的財産セミナー2010

 日本弁理士会東海支部は、その開設日が1月31日であることにちなみ、毎年1月末に一大イベントとして、開設記念の知的財産セミナーを開催しており、今年度は、東海支部地域内における企業が、かつての元気を取戻してもらうために、「成功事例に学ぶ不況からの脱出」と題しまして、東海支部地域の皆さんに成功事例を紹介することになりました。
 東海支部地域内における成功事例としては、環境、エネルギー、先見性の観点からもトヨタのハイブリッドカー(プリウス)以外にはないとの結論に到達し、「トヨタのプリウスの開発とその将来」と「トヨタの環境技術に対する知的財産戦略について」解説をしていただきます。
 またリーマンションクによる世界的不況下においても、東海支部地域内において、技術政略または経営政略により元気に企業活動している中小企業が多数ありますので、元気な中小企業の元気の源について解説をしていただきます。

開催要領
日時:平成22年1月29日(金)13:00~17:00(受付 正午より)
場所:ヒルトン名古屋 5階「扇の間」
   (名古屋市中区栄1-3-3  電話052-212-1111)
内容:
(第1部)[基調講演]
「トヨタ ハイブリッドカー『プリウス』の開発とその将来について」(13:10~14:25)
講師 小木曽 聡 氏(トヨタ自動車株式会社 商品開発本部 トヨタ第2乗用車センター 製品企画チーフエンジニア)

(第2部)[特別講演]
「トヨタの環境技術における知的財産戦略について」(14:25~15:35)
講師 佐々木 剛史 氏(トヨタ自動車株式会社 知的財産部 部長)

(第3部)[特別講演]
「東海地域における元気な中小企業の紹介」(15:50~17:00)
講師 岩田 憲明 氏(愛知学院大学 経営学部 教授)

 参加ご希望の方は、申込み用紙に記載してFAXで、またはハガキまたは電子メールで、住所(会社の場合は部署、役職も記入)、氏名、職業、電話、FAX番号明記の上、1月22日までに、日本弁理士会東海支部 事務局まで申し込んで下さい。

D.中小企業支援事業

 東海支部の会員はこれまでも支部またはその他が主催する事業を通じて中小企業の支援を随時行ってきていますので、中小企業の支援経験のある会員による中小企業の支援に関するパネルディスカッションを行うとともに、中小企業の支援人材育成事業において、知財コンサルの講師を担当された方による知財コンサルの研修を予定しており、中小企業の要請に応えられる中小企業支援人材の育成の第一歩を踏み出す予定です。

日本弁理士会東海支部 支部長
弁理士 高橋 克彦