東海支部の活動について

新聞掲載記事

更新:2010/04/30

日本弁理士会東海支部平成22年度支部長 向山正一氏に聞く

 日本弁理士会東海支部の平成22年度支部長に向山正一氏が就任した。同支部は平成9年1月31日に設立され、知財制度の普及および啓発、地域貢献活動のため様々な事業を行っている。本年度は支部地域内の中小企業への知的財産活用のための啓発活動に力を入れることにしている。「今だからこそ知財の活用を」をキャッチフレーズに、活動の先頭に立つ向山支部長に、抱負や本年度の活動方針を聞いた。

-支部長就任の抱負は。

「東海支部は知財セミナーや知財教育機関への支援、イベントなど多彩な活動を行っています。本年度もこれまでの活動を継続し、東海地区の企業や公的機関、教育機関による知財活動の活性化を行っていきます。2008年のリーマンショック以来、不況の影響はいまだに継続しています。このような時期だからこそ将来を見据えた新たな行動を必要と考えます。企業が新たな事業を考えたときに、その事業を守るためにも知的財産権の調査、活用は重要です。東海支部ではこれまでも事業を通じて中小企業の支援を随時行っていますが、今後も中小企業の方々に知財の理解と活用の必要性を伝える活動をおこなっていきます」

-現在の東海支部の陣容は。

「会員数は3月31日現在で573人。昨年の同時期に比べて36人増えています。全国的にも弁理士の数は増加しており、企業に勤める人の割合も増えてきています」

-中小企業への支援については、どのような活動を。

「昨年度は、企業の苦境克服調査、東海地区の元気な中小企業の調査を行いました。今年度は、中小企業の経営者向けへの知的財産関連セミナーや相談会、経営者と支部会員の出会いの場づくりを行っていきます。今の情勢は、何もしなくても回復が期待できる状況ではないと思いますが、このような状況においても、元気な中小企業が多いことも、昨年度の活動を通じて分かりました。その多くがいわゆるニッチ市場を見つけて成功しています。そこで、中小企業の方に、知財の有効な利用の仕方を伝えて、将来を見据えた新たな行動の手助けにしたいと考えています。
 新規事業を考えるときに、市場性、事業性評価とは別に、特許などの知財調査を行うことにより、その事業可能性を把握することができる場合があります。また知財を個々に考えるのではなく、新規事業を保護するためにパッケージ化して利用することが必要です。特許、実用新案、意匠、商標などの知財を利用して、新規事業全体をブランド化することが有効なのです」

-教育機関への支援も活発に行われていますね。

「支部地域の教育機関で知財教育を助けるため、『小中高校出前授業(教育支援キャラバン隊)』や『大学キャラバン隊』を今年も続けます。科学する楽しさとともに、知財制度の仕組みをわかりやすく伝えていきます」

-一般市民向けの『休日パテントセミナー』を行われていますね。

「東海支部では平成12年から『休日パテントセミナー』をシリーズ形式で行っています。知財に関する理解を深めるため、また平日に仕事のある人も参加できるよう、今年も土曜日に、愛知、岐阜、三重、静岡、長野で開催します。」

-定例イベントにはどのようなものがありますか。

「6月26日に恒例の『弁理士の日』記念イベントを行います。10月には、環境技術関連をテーマに、岐阜で知財支援セミナーの開催を予定しています。名古屋市で生物多様性条約締約国会議(COP10)が開かれる折でもあり、多数の参加をお待ちしております。2011年1月28日には東海支部の開設(1997年1月31日)を記念して、知財講演会を開催します。」

-自治体の知財活動にも協力していますね。

「今年は愛知県の『あいち知的財産創造プラン』の次期プラン策定が予定されているため、推進協議会の委員を受任し、策定に協力していきます。また長野県、静岡県富士宮市とは4月に活動の支援協定の再締結が行われます。」