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新聞掲載記事

更新:2010/09/30

ソフトウェアは知的財産?~特許・著作権による保護~

(1)ソフトウェアは、パソコンや携帯電話等、私たちの身の回りの様々な製品に用いられています。では、ソフトウェアは、一体どのように知的財産権法によって守られているのでしょうか?
 ソフトウェアは、特許法、著作権法、商標法等によって保護されています。各法律は、それぞれソフトウェアの異なる側面を保護しています。今回は、特許法と著作権法がソフトウェアをそれぞれどのように保護しているのかを勉強しましょう。

(2)まず特許法です。特許法の保護対象は「発明」です。ソフトウェアが特許法の保護対象となるためには、ソフトウェアが発明と認められなければなりません。特許法は、発明を「自然法則を利用した技術的創作のうち高度のもの」と定義しています。また、特許庁の審査基準は、「ソフトウェアによる情報処理がハードウェア資源を用いて具体的に実現されている場合に発明に該当する」と扱っています。つまり、コンピュータが処理を行うのであれば、ソフトウェアは基本的に発明に該当すると考えて良いようです。また、ソフトウェアの特許権を取得するためには、他の技術分野と同様に、発明であることの他に、ソフトウェアが新規性、進歩性を有していることも必要です。
 特許権を取得するためには、必要書類を揃えて特許出願を行い、特許庁の審査を受ける必要があります。ソフトウェアの特許出願では、特許権の権利範囲を定める書類である「特許請求の範囲」の記載に独特の言い回しが用いられることも多いです。出願を検討する場合は、弁理士に相談するのも良いかと思います。
 特許権を取得すると、特許権者は、特許発明が無断で実施されている場合に、これをやめさせることができます。特許権は、特許出願の日から20年間存続します。

(3)次に著作権法です。著作権法の保護対象は「著作物」です。ソフトウェアが著作権法の保護対象となるためには、ソフトウェアが著作物と認められなければなりません。著作権法は、著作物を「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義しています。つまり、ソフトウェアが「ある日の全国の天気」のような単なる事実を表すデータそのものでない限り、ソフトウェアは基本的に著作物に該当すると考えてよいようです。
 著作権は、特許権とは異なり、著作物の創作によって自動的に権利が発生します。登録は基本的には必要ありませんが、登録をしておくことも可能です。登録をしておくことによって、権利行使の際にメリットが受けられます。登録は、文化庁の指定団体であるソフトウェア情報センター(SOFTEC)に行います。特許と異なり、内容の審査は行われませんので、特許のような専門的知識は必要ありません。
 著作権を持つことにより、著作権者は、ソフトウェアが無断でコピーされている場合に、これをやめさせることができます。著作権は、創作者の死後50年間存続します。

(4)以上のように、ソフトウェアは、特許法と著作権法によって保護されています。詳しい個別の相談は東海支部室の無料相談会でも可能です。ぜひご利用下さい。

弁理士 森 徳久