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新聞掲載記事

更新:2011/11/30

【弁理士トーク】模倣品からブランドを守る

 「お兄さん、これどう?」「時計あるよ」、その声に釣られて振り向くと、ロレックスやグッチ等の高級腕時計を持ったお兄さんがニヤニヤしながら後ろを付いてきます。海外で、特に後進国の街中で、私はこのように声を掛けられた事が数度とあります。近年では、高級時計などのブランドだけでなく、家電などの一般製品まで模倣品が流通しており、大抵の企業にとって模倣品からブランドを守ることが急務となっています。
 模倣品の顧客は大別すると、模倣品と知っていて買う人、知らずに買わさせられる人の2通りいます。前者は偽モノと認識しており、また、大抵の場合は正規品の顧客層と異なるため、企業にとってはそこまでの打撃はありません。一方、後者は深刻です。顧客を奪われるばかりか、仮に正規品と思って買った物がすぐ壊れてしまったら、その正規ブランドの信用が失墜するでしょう。
 学生時代は模倣品を興味本位で眺めるくらいでしたが、今ではその精巧さを見る度に脅威に感じます。日本が築きあげてきた先端技術のイメージを如何に守っていくか、企業の知財戦略が非常に重要であると感じる日々です。

弁理士 田中 淳一