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新聞掲載記事

更新:2013/03/29

日本特許って儲かるの?

 昨年の話ではありますが、アップル対サムスンの特許訴訟で、米国連邦地裁ではサムスンに10.5億ドル(約900億円)の損害賠償を課す評決が出されました。一方、日本での両者間の訴訟では、一審で敗れた特許権者アップルが主張した損害額が一部請求額とは言え1億円にすぎませんでした。
 この話を聞くと、米国に比べ日本で特許を取得する経済的意味が薄いと思う方がいらっしゃるかもしれません。私も、国際的な特許紛争で交渉業務にあたると、米国特許があってこそ大きめの経済的メリットを狙えるんだと実感する場面が少なくありません。
 但し、常に、米国特許を持つことが有利なわけではありません。特許に対応する製品の市場規模が一番大きいのが日本でしたら、一般的には、日本特許取得による経済的効果が一番大きくなると言えます。
 良いアイディアを思いついたら、経済的メリットが大きくなるのはどの国で特許を取った場合だろうか、と戦略的にそろばんをはじいて出願国を選択することがとても大事なのです。

弁理士 石原 啓策