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新聞掲載記事

更新:2004/12/21

特許出願後に必要な手続及び費用

 さて、前回は、主に特許出願を行うまでの手続、費用、出願を支援する制度について説明しました。今回は、特許出願後に必要な手続及び費用について、考えてみたいと思います。
 特許出願を行った後、特許を受けることを希望するならば、特許庁に対して、所定期間内に出願審査の請求を行う必要があります。特許出願の審査は、原則、出願審査の請求が、なされた順に行われますが、一定の条件を満たす場合には、早期審査の申し出などを行うことで通常の出願よりも早く審査が行われます。審査官が審査した結果、無事に特許を受けることができるならば、特許庁に特許料を支払うことで、特許権が設定されます。

(1)出願審査の請求
 特許出願を行った後、その特許出願について出願審査の請求を行うことで、審査が行われます。出願審査請求は、出願の日から3年以内に行います。出願審査請求を3年以内に行わない場合には、その出願は取り下げられたものとして扱われ、以後、権利を取得することが、できなくなります。
 中小企業の方などが、出願審査請求を行うかどうかを決定する際に、役立つ制度として、特許庁は、先行技術調査を行うサービスを無料で行っています。
 出願審査請求を行うには、手数料が必要です。この手数料は、出願審査の請求を行う際、同時に、特許庁に対して支払います。この手数料は、中小企業、資力に乏しい者など一定の条件に当てはまる場合に、軽減又は免除されることがあります。

(2)早期審査・優先審査制度
 特許出願の審査は、原則、出願審査の請求がなされた順に行われます。現在、出願審査の請求がなされてから、最初の応答が有るまで、1年から数年程度かかっているようです。
 様々な事情により、特許出願の審査を急いでいる場合には、早期審査の申し出や優先審査の申立を行うことができます。早期審査の申し出などは。
 一定の条件を満たす場合に行うことができます。一定の条件としては、出願人自身や第三者がその発明を既に実施している場合や、中小企業、個人の方などが出願人の場合などがあります。早期審査の申し出などに際して、特許庁に手数料を支払う必要はありません。
 早期審査の申し出などが認められますと、優先的に審査が行われ、早期に権利化することができます。早期審査の申し出や優先審査の申立は、「早期審査に関する事情説明書」や、「優先審査に関する事情説明書」を提出することで行います。

(3)特許料
 審査の結果、無事に特許できることが決定すると、特許料を支払うことで、特許権が設定されます。特許料は、1年ごとに発生し、最初は3年分まとめて支払い、その後は前年までに支払うことで、特許権を維持することができます。特許権は、最長、出願日から20年間存続させることができます。特許権の支払いを中止すると、特許権は消滅します。
 特許料は年ごとに増加していきます。この手数料は、出願審査請求の手数料と同様に、中小企業、資力に乏しい者など一定の条件に当てはまる場合に、軽減又は免除されることがあります。
 更に詳しいことは、日本弁理士会が開設する特許相談所などにて、ご相談ください。

弁理士 丹羽 純二