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新聞掲載記事

更新:2014/11/28

知的財産権制度の概要

 1.はじめに
   例えば、あなたが画期的な製品を開発した場合、その製品自体は所有物として占有することができます。しか
  しながら、第三者が同様の製品を真似して作った物に対して自分の物だと主張することはできません。こうした
  環境では誰もが勝手に真似することができてしまい、創作意欲が削がれてしまいます。また、屋号のようなマー
  クについても、長年の使用により顧客からの信用を獲得したにも関わらず第三者が自由に利用できてしまっては、
  その信用が損なわれてしまうおそれがあります。そこで、製品に用いられるアイデアやデザイン、マークのよう
  な目には見えないが財産的価値のあるものを保護するため、知的財産権制度が設けられています。

 2.知的財産権の具体例
   図に示すように、知的財産権には、産業財産権と呼ばれる特許権、実用新案権、意匠権、及び商標権の他、著
  作権などがあります。
  <特許権>
    物や物の製造方法の発明を保護するための権利です。特許出願がされ、審査の結果、特許性が認められた場
   合に特許権が付与されます。具体的には、今までにない新しいアイデアであること(新規性)、さらには既存
   のアイデアに基づいて容易に思いつくことができないものであること(進歩性)、などが要件となっています。
   権利の存続期間は、原則として出願から20年までです。
  <実用新案権>
    物品の形状などの考案を保護するための権利です。実用新案登録出願がされた後、新規性などの実体審査が
   行われることなく実用新案権が付与されます。但し、権利が付与された場合であっても、権利の有効性を示す
   実用新案技術評価書を相手方に提示して警告した後でなければ権利行使をすることができません。権利の存続
   期間は、出願から10年までです。
  <意匠権>
    物品のデザインを保護するための権利です。意匠登録出願がされ、審査の結果、登録性が認められた場合に
   意匠権が付与されます。具体的には、既存のデザインと同一でなく類似でもないことなどが要件となっていま
   す。権利の存続期間は、登録から20年までです。
  <商標権>
    商品・サービスに使用するマークを保護するための権利です。商標登録出願がされ、審査の結果、登録性が
   認められた場合に商標権が付与されます。具体的には、他人の商標と業務上混同を生じるおそれがない商標で
   あることなどが要件となっています。10年ごとに更新することで半永久的に権利を存続させることが可能で
   す。
  <著作権>
    文芸、学術、美術、音楽などの作品を保護するための権利です。特許権などとは異なり、出願手続きをする
   ことなく、創作した時点で権利が発生します。権利の存続期間は、原則として著作者の死後50年までです。

                               知的財産権制度推進委員会 弁理士 神谷 幸雄

図