東海支部の活動について

新聞掲載記事

更新:2015/04/30

日本弁理士会東海支部長 山本 尚 氏に聞く

   日本弁理士会東海支部の2015年度支部長に山本 尚 氏が就任した。東海支部は愛知、岐阜、三重、静岡、
  長野の五県の会員弁理士約750人で組織。モノづくり産業の集積地で、知的財産の創造・活用に向けて地元企
  業を積極支援している。「地域社会に対する社会貢献活動として、中小企業支援の深化、国際知財対応能力の向
  上、法改正への対応に注力していく」と話す山本支部長に本年度の活動方針を聞いた。

 ―東海支部長就任の抱負は。
  「活動方針は、弁理士として地域社会に対する社会貢献活動の充実を図ること。従来の事業を承継するとともに、
  中小企業経営者団体や中小企業関連団体との接点を拡大し、中小企業支援の深化を図る。知的財産権の出願代理
  業務に加え、知財活動を総合的に支援する知財コンサルティング、ビジネスのグローバル化を展望した国際知財
  対応能力の向上に努める。また、本年度施行される特許法・意匠法・商標法改正に関して、周知と活用法の提案
  を進める」

 ―重点に掲げる知財コンサルティングについて。
  「中小企業を取り巻く経営環境は多様化しており、弁理士には、従来の出願代理業務だけではなく、知的財産の
  創出・保護・活用と経営戦略立案まで総合的に支援するコンサルティング機能が求められている。愛知県中小企
  業診断士協会などと連携を強化して、希望者に研修を実施し、知財コンサルティング能力を備えた弁理士の養成
  に取り組む」
  「また、コンサル機能を有効活用するために、中小企業に対する訪問型支援にも乗り出す。これまでは無料知財
  相談を中心にした待ち受け型支援が主流だった。積極的に幅広い中小企業にアプローチしていく」

 ―国際知財対応能力の向上を図る具体的取り組みは。
  「ビジネスのグローバル化に伴い、海外諸国への出願は増えている。東海支部は、国際知財委員会で主要国の知
  財制度や実務運用の調査・研究を進めている。この地域の中小企業は東南アジアへの進出が多く、13年度はタ
  イ、14年度はインドネシアに調査チームを派遣してきた。今年度も調査チームを派遣する計画で、『タイプラ
  スワン』の新興国として注目されているベトナムなどを検討している。調査の成果は例年通り、公開セミナーを
  実施して支部会員と地元企業へ情報提供する」

 ―特許法など改正のポイントと周知や活用法提案では。
  「法改正は本年度から施行される。特許法改正では『特許異議申立て制度の復活』、商標法改正では『音・
  色彩・動きなどの新タイプの商標保護制度の導入』、意匠法改正では『意匠の国際登録に関する複数国一括出願
  規定の整備』がポイントになる。支部で展開している各種セミナーで説明するとともに、戦略的な活用法を提案
  していく」

 ―教育機関の支援、セミナー・イベントの展開について。
  「教育機関支援では『大学キャラバン隊』『小中高校出前授業』や名古屋市立大学の寄付講座などを継続実施し
  て、知財教育による社会貢献を推進する。また、主力事業の『知財経営サロン』をはじめ、『休日パテントセミ
  ナー』『弁理士の日記念イベント』を継続する。異業種交流展示会『メッセナゴヤ』には本年度はブースを拡充
  して出展し、弁理士と知財活用を広くアピールする」

 ―組織改革では。
  「東三河エリアの知財活動支援を充実させるため、東三河地区委員会を新設した。愛知県下では、初の地区委員
  会で東三河の中小企業の知財活動の支援を積極的に行うことになる。」

昨年度開催された東南アジア知財戦略セミナー 昨年度開催された東南アジア知財戦略セミナー