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新聞掲載記事

更新:2015/08/31

知的財産のトラブルを話し合いで解決

   事業を行っていると、特許,商標,著作権等の知的財産に関わるトラブルに巻き込まれることがあります。
   漫画では、A社社長が自社の特許権を侵害する製品を発見したケースについて、示していますが、逆のケース、
  すなわち、権利を侵害していないと思っているのに、警告を受けるケースもあります。
   知的財産に関わるトラブルでは、まずは、当事者どうしで話し合いが行われます。しかし、知的財産の場合、
  権利の解釈が難しいことから、話がまとまらないのが普通です。そのような状態を経て裁判に発展するのですが、
  判決は、一刀両断的であり、どちらかが必ず勝ち、どちらかが必ず負けるという結果になります。さらに、権利
  者は、自己の有する権利が無効にされるというリスクを負って、裁判に臨むことになります。
   そこで登場するのが、日本知的財産仲裁センター(以下、「仲裁センター」と言います)です。仲裁センター
  は、裁判外で紛争を解決する手段(ADR)の一種であり、対象を、知的財産に特化した機関です。
   仲裁センターでは、主に、調停という手続きで、トラブルを解決します。簡単に言えば、まず、弁護士,弁理
  士各1名の調停人が、当事者双方から、それぞれの言い分を聴取します。その後、調停人は、その言い分を考慮
  して、当事者双方が満足のできるであろう解決案を提示します。その解決案を当事者の各々に説明する中で、当
  事者各々との間で話し合いが行われ、その解決案を当事者双方が納得できた段階で、その解決案に沿った解決が
  図られます。調停は、調停人という仲立ちが存在するものの、あくまでも話し合いなのです。
   裁判を行う場合、そのための費用もさることながら、それに費やす時間が膨大であり、時間的な損失も馬鹿に
  なりません。仲裁センターの調停は、比較的短期間で終了するので、当事者にとって少ない負担ですみます。ま
  た、裁判は公開が原則であるのに対して、仲裁センターの調停は、その内容が公開されないので、知的財産に関
  して争っている事実が漏洩することはありません。仲裁センターの調停には、いろんな面で大きなメリットがあ
  るのです。
   知的財産に関わるトラブルに巻き込まれた際には、まず、仲裁センターを頭に浮かべて下さい。
   調停の詳しい手続き、調停にかかる費用等については、ホームページをご覧下さい。
   また、仲裁センターでは、権利範囲や権利の有効無効に対する判定、知的財産に関する相談(有料)等をも行
  っておりますので、ご利用下さい。

                                   日本知的財産仲裁センター名古屋支部
                                           弁理士 佐藤 光俊