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新聞掲載記事

更新:2015/09/30

意匠について

   製品のデザインについての権利として「意匠」というものがありますが、特許や商標とは違って、あまり知ら
  れていません。裁判所でもこれは同じで、訴訟になり、侵害が認められそうになると、裁判所は、他の事件以上
  に和解を強く勧めてきます。慣れない内容の判決を書くのは裁判所にとっても難しい作業となるのでしょう。損
  害の金額も、よく見極めないと、和解交渉時の金額と判決時の金額とが大きく異なることもあるようです。製
  品の単価や販売数量によっては、数千万円を超える損害となる場合もあり、そうなると企業経営にとっても重大
  な影響が出ることになります。
   一方で、国内では多くの製品が成熟期を迎えており、消費者に向けても、機能面からデザイン面が重視される
  傾向にあります。機能であまり差別化ができない分、デザインで魅力をアピールしようとするわけです。消費者
  の心をつかむため、色彩や形状といったデザインを工夫します。
   今後ますます意匠という権利が重視され、裁判所で争いになることが珍しくなくなる日が来るかも知れません。

                                           弁理士 水野 健司