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新聞掲載記事

更新:2016/10/31

審査期間について

   発明が完成した場合、早く特許権を取得したいという人と、ある程度期間が経過してから特許権を取得したい
  という人がいるかと思います。特許出願は出願審査請求後に審査が行われますが、近年、特許出願の審査にかか
   る期間が年々短くなっています。特許庁によれば、出願審査請求後、拒絶理由通知書または特許査定が得られ
   るまでの期間は、2009年には約29箇月でしたが、2014年には約9箇月まで短縮されているそうです。
  実際の実務でも、出願審査請求の時期が早い場合には、出願公開(出願から1年6月経過後)の前に拒絶理由通
  知書または特許査定が得られることが生じています。また、一定要件の下、早期審査を請求できますが、この場
  合は、約2箇月ほどで拒絶理由通知書または特許査定が得られます。一見、審査が早くなるなら、それに越した
  ことはないとも思えますが、特許権が取得されると、その内容が特許公報により公開されます。そのため、例え
  ば出願済の発明の改良発明が出願されていない場合、特許公報の公開により、自己の改良発明の出願が拒絶され
  る可能性がある場合には注意が必要です。今後は、審査期間の短縮に応じた知財戦略が必要な場合が増えるので
  はないかと思われます。

                                           弁理士 牧野 義幸