新聞掲載記事

弁理士の実勢

  • 弁理士会

 日本の弁理士制度は、遡れば、明治32(1899)年の「特許代理業者登録規則」の施行から始まります。当初の登録者数は138名でした。その後、種々の理由による増減を経て、平成26(2014)年3月末現在では、登録者数は10,171人となっています。登録者数において大きな変化があったのは、昭和13(1938)年です。このときの弁理士法一部改正で弁理士会への加入が必須となったことにより、実際には弁理士の業務を行っていなかった者が弁理士登録を抹消し、登録者数は4,389人から2,604人まで一気に減少しました。その後、太平洋戦争の激化などにより減少が続き、昭和28(1953)年には926人まで減少しました。その後、高度成長期以降は、日本の経済の発展とともに弁理士数も増加を続けています。2013年のデータによれば、平均年齢は49.1歳、男女比は男性86%、女性14%となっています。都道府県別に見ると、東京都5,652人、大阪府1,547人、神奈川県740人の順で多くなっています。東海地方では、愛知県が514人で最多です。事務所の規模別に見ると、いわゆる1人事務所が全体の約68%で、大規模事務所と言われる50人以上の規模の事務所は全体の約0.24%です。

弁理士 岩田 誠


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