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出願1件の重み

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 弁理士は、企業や個人が特許権を取得する際に、特許庁に対する手続きの代理を行います。手続の代理といっても、単に事務的な手続きを行うだけでなく、発明の内容を説明した書面を作成し、特許を請求する範囲を定める文章を作成することが仕事の本質です。そのためには、まず発明を理解し、発明の原理を見抜き、的確な文章で表現する必要があります。これには、高度の専門知識、論理的思考力、鋭い洞察力、卓越した国語力等が要求されます。それ故に、弁理士の仕事に対して高額の報酬が支払われています。

 ところが、同じ出願1件であっても、出願1件の重みは、大企業と個人とでは大きく異なります。大企業は、年間に何百件、何千件と出願します。これに対して、個人は、生涯に1件しか出願をしないこともあります。発明の打ち合わせでも、この発明に懸ける思いがひしひしと伝わってくることがあります。その時は、何としても特許権を取得しなければという気持ちになります。そして、特許権を取得できた時には、こちらも嬉しくなるほど喜んでくれます。

 大企業からのご依頼、個人からのご依頼、弁理士にはどちらも大切な出願1件です。

弁理士 松田 洋

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