新聞掲載記事

知財金融事業に携わって

     以前、本紙において、日本弁理士会東海会が設置した知財金融対応委員会の活動内容について紹介した。2年間の活動を通じて気づいたことについて少しお話したいと思う。

     一番の収穫は、金融機関の方、中小企業の方にとって、知財=特許という既成観念が思いのほか強く、事業の開始や継続に不可欠な、自社(製品・サービス)と他社(製品・サービス)を区別してもらうための商標や、自社製品のイメージを訴求するための意匠の有用性について、全く伝わっていない現実を認識できたことである。この現実を受け止め、短時間で、日常業務と重ねてもらえるコンテンツを用いたセミナーやグループディスカッションを実施してきた。

     二番目の収穫は、金融機関の方にとって、知財とその価値評価は、避けては通れない着地点であることを認識できたことである。高度な金銭的価値評価はハードルが高いので、顧客の事業を評価に有用で簡易な知財価値評価を金融機関と連携して模索し、提供していきたい。金融機関の皆さん、一緒に模索していきませんか。

                                                                   弁理士 井上 佳知

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